SMARTの法則:数字や期限を決めることの重要性
必ず叶えたい目標や夢がある人にとって知っておくと役立つ法則がある。
それが、「SMARTの法則」と呼ばれる目標設定の方法です。
SMARTの法則は、「高い確率で目標達成を実現させるのに役立つ」と多くのシーンで称賛されています。
その考え方や判断基準は、自分自身の人生をコントロールする習慣の軸の形成にも役に立つと思いますので、今回の記事ではそのSMARTの法則を構成する5つの成功因子やその効果を最大化させるためのポイントをその観点も含めて、分かりやすく解説致します。
SMARTの法則とは?
SMARTの法則とは、1981年11月のManagement Reviewに掲載されたジョージ・T・ドラン氏が1981年に発表した目標設定法です。
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その成功因子は、
- Specific(具体的か)
- Measurable(数字で図れるか)
- Achievable(達成は可能か)
- Realistic(実現は現実的か)
- Time-related(期限はいつか)
の5つで構成されています。
具体的にSMARTの法則を構成してる因子を見ていきましょう。
1Specific(具体的か)
1Specificについては、その言葉のままです。
設定された目標は、誰が読んでも具体的で分かりやすい言葉で書き表されている必要があります。
例えば、売上200万円を達成することが、あなたの目標だった場合、「売上200万円達成」という目標は明確な数字であり、とても具体的で分かりやすいもののように思えますが、それよりも売上目標が 200万円として、商品単価が 20万円の場合、その商品を10件契約することのが、より具体的にSMARTの法則を意識した目標設定と言えます。なので、この場合目標設定としては「10件の契約を決める」という目標設定の方が明確です。
2Measurable(数字で図れるか)
Measurableは、数字で図れる目標設定を行うことを指します。これは自分ひとりだけではなく、他の誰かと協力して目標を目指す場合にも役に立つ指数になります。
設定された目標がどこまで達成できているかを常に確認する為に、目標は客観的に分かりやすく数字にしてください。
社会活動で例えるならば、「売上を〇%上げる」といったような目標です。
例えば目標を「営業成績を上げて、会社で表彰される」と設定したとして、これでは具体性に大きく欠けています。
「営業成績を上げる」とは、どのくらい売上げれば上がったと言えるのか、「会社で表彰される」とは、どのくらいの基準を満たせば表彰されるのかなど、具体性を意識すると設定した目標に曖昧な点が数多くあることに気付くでしょう。
もしもあなたが、ビジネス目標で昇進やキャリアップを目標設定していた場合、最初に以下の様な問題をはっきりさせておく必要があります。
・具体的に、営業成績が上がったという基準は数字で判断できるか
・何位で表彰されたいか
・会社での評価基準は何なのか
※何本契約なのか?売上金額なのか?新規のお客様の契約数なのか?
など、その辺りの問題を全て明確にする必要があるでしょう。
会社の外部の人が聞いても分かるような内容にすれば、あなたに取ってより具体的でリアリティのあるものになるでしょう。
3Achievable(達成は可能か)
目標を立てる際、多くの人が「これができたら良いな」「こうなりたいな」という願望から現実的ではない理想を目標として、設定しますがこれほどに残念なことはありません。
まず伝えたいのは、目標と希望・願望は明確に違うということです。
夢…努力をしても叶わないもの
目標…努力をしたら届くもの
願望…ただ願うだけのもの
『SMARTの法則』に乗っ取り、目標設定を行うのであれば、現実的に達成可能な目標設定であることが重要です。願望で目標を設定してしまうことは、飛行機で月を目指すようなものです。SMARTの法則で大切なのは「今」の自分にとって達成可能な目標を設定することです。これは自分の能力を低く見積もる事とは全く違います。目標を小さく持つことでもありません。目指す高い場所に行くには、階段を一段ずつ登るように、小さなステップの積み重ねが必要であるという事です。詳しくは、その事に触れている記事があるので、そちらを覗いてみてください。
4Realistic(実現は現実的か)
目標は現実的なものでなければいけません。目標達成の為に求められる行動が、現実的に可能である事が大切です。 立てた目標を達成させる為に、「一ヶ月間休まずに営業活動を続けること」が必要条件だとしたら、それは果たして現実的であると言えるでしょうか? 人は目標設定をすると一時的に行動力が上がる為、最初は無理をしてでも目標達成をしようと考えてしまうものですが、そのような動き方には持続力はありません。努力をし続けることと無理し続けること違います。目標設定は達成することを目的に行います。そんな無茶を行わなければいけない目標設定なのだとしたら目標の立て方を間違っています。その場合は、1から見直す必要があるでしょう。
5Time-related(期限はいつか)
SMARTの法則において、期限のない目標などは何の意味もありません。そうじゃなくても期限を決めなかった目標の多くは達成されることはありません。目標の達成期限は、月単位のスモールゴールに分けて月単位、週単位、1日の中(1日単位)での期限設定をするくらいが望ましいです。細かく分けて目標を立てた時に達成の期限を決めるというのは極めて有効な方法です。そして、「いつか叶えばいい」というのはただの絵空事に過ぎません。この期限を意識するという感覚での判断基準は、日本人は苦手な分野なので、ここをしっかり押さえられると、物事の達成だけではなく、自分の人生そのもののコントロール感を今以上に取り戻すことが出来るかも知れません。
SMARTの法則:実例
最後に、SMARTの法則を使用して、1つ目標を立ててみましょう。
今回は、2週間後までに案件の成約を2件行い表彰されることをSMARTの法則を使って目標設定してみましょう。
14日後に表彰されるために、あと2件契約を決める必要があるのであれば、まず1件の契約を決めるのに、どれだけの新規顧客と知り合い、そこから何人が商品を買ってくれそうな見込み客になるのかを今までの顧客リストやデータから確認したら10人の新規顧客(リスト)と知り合い、アポをするとそこから商談になる確率が3人だとします。
そこか実際に成約に繋がる確率が3人中1人だったとすると、14日後に表彰されるための、SMARTの法則を使った目標設定は、「5日までに10人以上集まっているイベントに3回は参加する」(余裕を持って2回ではなく3回)などが目標設定になります。
そうして目標達成の期限を設定するとそれを達成するために、具体的に次にどうするべきかというのが見えてくるはずです。
この例の『14日後に2件の成約を決めて表彰される』を達成しようと考える場合のアクションステップは、
20人以上と知り合う必要があるので、紹介を貰えそうな人oo人に連絡を取り、紹介を促す」「ネット検索を行い、人位に集まるイベントや会合に出向き知り合いやリストを増やす」などの選択肢が、この目標達成のための具体的なアクションステップになります。
※アクション・ステップとは?
一連の合理的な行動に従うことを指します。
さいごに
SMARTの法則を意識した計画立てが身につくと、なにか新しく物事を行動起こそうとした時の最初の行動を起こしやすくなります。そして、最初に計画を立ててから物事に向き合うことで上手くいかない時にはそれがなんでかわかるようになってきます。人生は日々の時間の使い方で腐りもすれば、輝きもします。
SMARTの法則を身につけるとなにか新しいことを始める時も本当にその最初の行動が早くなりますし、本当に身につけておいて損はありませんし、「自分らしく生きたい」「自由に行きたい」と願う人であれば尚の事、このSMARTの法則はとても役に立つ重要な1つの考え方です。
是非、一度試しになんでもいいので、目標設定を行って行動に起こしてみてください。ただがむしゃらにやっていた時との違いを直接ご自身で体感していただけるはずです。